青い翼を追いかけて ~とある飛行機好きの旅日記~

国内外の旅行記やマイル、ポイントの貯め方の紹介など

ANAダイヤモンドメンバーが誕生日にファーストクラスに乗った話 完結編

こんにちは、ほしとです。今回はファーストクラスの旅のいよいよ最終回です。足かけ2年で遂に完結…。もう一生アメリカから帰ってこられないと思っていました(笑)

目次

帰国便出発まで

空港へ

この日の搭乗予定便はNH1、ワシントン・ダレス発成田国際空港行です。定刻は12:20、出発前にはラウンジめぐりをしたいなと思っていたので、早めに空港に向かいますが…。

日本は平日と週末でそんなにダイヤが変わらないことが多いですけど、外国はこれが怖いんですよね…。多少電車が少ないくらいだったらいいですが、切符売り場が全然開かないってこともあったりするので要注意です。


クリスタルシティからメトロレイルのブルーライン、シルバーラインを乗り継ぎ、最後はバスでダレスに向かいます。割と長い時間の乗車なので、この旅のいろいろなことを思い出してしまいます。まあ、2年も前のことだから実際には何考えてたのか全く覚えてないんですけどね(笑)

チェックインから制限エリアへ

さて、無事に空港に到着し、チェックインです。もちろん、ファーストクラスのプライオリティレーンを利用。男性の係員の方が対応してくださったのを覚えています。乗り継ぎがありますか?って聞かれて、別切りの伊丹行きの国内線区間があるよってやり取りした記憶があります。2年経っても意外と覚えてるもんですね(笑)


チェックインも無事完了し、NH1の1Aと印字された搭乗券を受け取りました。アメリカは出国審査が実質ないので、セキュリティチェックの時に搭乗券とパスポートを見せるんですが…。

せっかくの搭乗券がこんな状態に!パスポートも汚れてしまいました…。いつも搭乗券は記念に取っておくので、かなりショックでした。


起きてしまったことは仕方ないので、気を取り直してラウンジに向かいます。ANAのファーストクラス搭乗者の指定ラウンジはターキッシュエアラインズのラウンジです。スターアライアンスゴールドやビジネスクラス搭乗者はルフトハンザのセネターラウンジを利用します。


あんまりラウンジ内で写真撮るのが好きじゃないので、全く写真はないですが、ターキッシュのラウンジはこんな感じでした…。

トルコ料理食べたかったんですが、よく考えると、トルコの朝ごはんってハム、チーズ、たまご、キュウリ、パンって感じだったと思うので、まさにトルコ料理だったのかもしれません…。


でもこのラウンジ、素晴らしいのが搭乗ゲートの目の前ってことなんです!

BOEING777-300ER
BOEING777-300ER
BOEING777-300ER
BOEING777-300ER
BOEING777-300ER
BOEING777-300ER

飛行機を誘導するマーシャラーさんがコックピットから見やすいように、ターミナルビルから実際の駐機場所は少し距離があることも多いんですが、ここはおそらく自動化されてるんでしょうね。その距離を確保する必要がなく、これほど近くに駐機しているんだと思います。ターミナルビル内からこれだけ近くに飛行機が見える場所は初めてでした。


機種はもちろんBOEING777-300ER、機体番号はJA734Aです。成田までよろしくお願いしますね。


さて、なにか日本人向けと思われる食べ物が出てきたターキッシュラウンジを後にして、次はブリティッシュエアウェイズのラウンジに向かいます。

ブリティッシュエアウェイズのラウンジ
プライオリティパスが使えます。

プライオリティパス所有者の利用可能時間
中に入ってみましたが、飲み物があるくらいで食べるものは特になく、食べることにしか興味がない私はすぐに出てきました…。


次はルフトハンザセネターラウンジへ。

セネターラウンジ
ここもハムとチーズくらいで、食いしん坊には向いていませんでした…。そう考えると、やっぱりターキッシュが一番いいんですかね。


さて、ラウンジはしごしてたらいつの間にか搭乗時間が近づいていたので、ゲートに向かいます。ゲートでちょっとお願いがあったので…。

例の搭乗券を再発行していただきました。空港によっては搭乗券は回収されて半券だけ返してもらうこともあるんですが、ここは違うようでした。


さて、いよいよ搭乗です。

NH1 ワシントン―成田

いよいよ憧れ続けたNH1のファーストクラスに乗れる時が来ました。なぜこの便に憧れていたのかというと、この便はANAのエースナンバーだけあって、かなり力を入れていた路線なんです。ニューヨークにまだ就航できなかった頃、成田―ワシントンはその代替路線であり、他社のニューヨーク線を凌ぐサービスを展開して、わざわざニューヨークからの帰国便にこのNH1を選ぶ人がいたという話もあるほどです。


それだけANAにとって意味のある路線だからこそ、ずっとNH1,2は成田―ワシントン線であり続けてきました。その便の1Aに乗る。訪れるかどうかわからないその時をずっと楽しみにしてきました。

出発

さて、搭乗開始です。もちろんえらそうに真っ先に乗ります(笑)


憧れ続けた1Aの座席です。

1Aの表示
ファーストクラスの座席

ウェルカムドリンクを聞かれて、行きの便で飲みすぎて気持ち悪くなった反省から、お水をいただいたんですが…。

本当に反省しないやつです(笑)


さて、若干遅延しましたが、NH1は出発。楽しかったワシントンともお別れです。行けなかったところもあったので、必ずまた来ます。

機内食

さて、お楽しみの機内食です。やめときゃいいのに、またシャンパン飲んでます(笑)でも、これ以降お酒は飲みませんでした。食べることに専念です!

シャンパン

帰りも洋食を選びました。でも、お刺身だけは食べたかったので、それだけ別にいただきました。洋食のメニューはこんな感じです。

メニュー

まずはアミューズ。

アミューズ

外にナイアガラの滝が見えるとアナウンスがありました。

ナイアガラの滝

その次はお刺身をいただきます。

お刺身

アペタイザーはグラブラックスサーモンとケイジャンシュリンプを選びました。

アペタイザー

サラダです。

サラダ

コーンスープ。

コーンスープ

メインは4つからの選択ですが、わがまま言って2ついただきました(笑)


まずは仔羊のティーボーンステーキ ジュダニョーソース フレグラ添え。

ラム

もう1種類は鱈とロブスターのソテー サフランとディルの香るクリームソースをいただきました。

鱈とロブスターのソテー

メインの後はデザート。アーモンドタルトです。

デザート

最後はプティフール。

プティフール

おいしいお食事をいただいて、お腹もいっぱいになったので寝ます!行きはあんまり寝られませんでしたからね。

夜食

さて、寝て起きたらまた食べてくなりますよね(笑)夜食をいただきます。


そういえば、この日は上空でツイッターのお友達とすれ違いました。海外にも行けない今の世の中だと考えられないようなお話ですね…。

さて、いただいた夜食は2つ。ひとつ目はこれ。

海鮮丼

海鮮丼ですね。機内で海鮮丼が食べられるなんて、いい時代になったもんです。もうひとつはこちら。

クラブケーキサンドイッチ

クラブケーキサンドイッチです。ワシントンの名物なんですが、現地で食べられなかったので、機内で食べられてよかったです☆彡

まもなく到着

ワシントンからの空の旅もまもなく終了です。この旅の間、私はある言葉がずっと頭に浮かんいました。

本当に今までANAに乗り続けてきてよかったなって思える旅でした。ほんの2年前まで、ファーストクラスに乗る機会なんてないと持ってましたし、多くのマイルを使ってまで乗りたいとも思っていませんでした。でも、ちょっとしたことがきっかけで乗ることになり、実際に乗ってみると、想像していた以上に素晴らしい体験ができました。これはANAの皆さまはもちろん、普段から私に関わってくださっている皆さまのおかげですし、いくら感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。


まもなく終わりを迎える素晴らしい旅の思い出を振り返りながら、最後にまたお食事いただきますよ(笑)


最後はチキンコンフィとポルチーニのリゾットとフルーツです。

リゾット
フルーツ

本当に最後まで食べてばっかりでしたね…。お酒が飲めない私からすると、機内での楽しみは食べることですから、むしろ食べたりないくらいでしたが(笑)本当はカレーとかラーメンも食べたかったんですけどね!


CAさんから到着前にプレゼントをいただきました。行きが誕生日だって聞いてて、帰りの便だしまたお祝いするのはどうかなって皆さんでお話されてたそうで、プレゼントだけはってことでご用意してくださったそうです。本当に気を遣わせてしまっていたんだなと少し申し訳なくなりましたが、プレゼントはありがたくいただいておきました。


さて、いよいよNH1は成田国際空港に到着。お世話になったJA734Aから降りるとき、パスポートを座席のポケットに忘れるっていう失態を犯すほど、降りたくなかったんだなと思います(笑)ありがとうございました!ってCAさんに元気にあいさつした後、ボーディングブリッジで忘れたことに気づき、すぐに取りに帰りましたが、恥ずかしいのなんの…。最後まで記憶に残るフライトになってよかったかなとも思います。

帰国

成田空港到着

さて、無事に降機し、入国審査と手荷物受取が待っているわけですが、お盆に差しかかる時期ということもあって、なかなかの混雑具合。普段、繁忙期に飛行機に乗らないので、こんなに混んでる成田は初めてでした…。

フライングホヌ
ホヌさんが出迎えてくれました

入国審査に少し時間がかかったものの、手荷物受取のターンテーブルに行っても、まだ荷物は出てきていませんでした。


やっと荷物が出てき始めた時、地上係員の方がVIPって書かれた札のついた荷物を手に取り、それを初老のご夫婦にお渡ししているのを見て、私みたいななんちゃってダイヤでファーストクラスに乗ってるようなやつ程度だと一生VIPになんてなれんな、なんてことを思っていたんです。


そんなことを考えていると、私の荷物が出てきたので受け取ったら…。

最後までANAさんは私を泣かせにきます(泣)さっきのVIPの件がなかったら、もしかしたらちょっと違った気持ちになったかもしれないですが、私にとってはこのタグがVIPタグよりもなによりもうれしいものでした。成田空港の地上職員の方は最初から最後まで、本当に素晴らしいホスピタリティで私を迎えてくださいました。


いろんな思いにふけっている時、何か気になって荷物を開けてみると・・・。

荷物開けましたのお知らせ

またお前か!アメリカから帰ってくる度にこいついるんですよ!それより、ちゃんと南京錠かけたはずやのに、それがないのはなんでやねん!信じられへん。


気を取り直して伊丹行きにチェックインし、手荷物も預け、この旅最後のフライトに搭乗します。

成田―伊丹 NH2179

さて、おなじみのNH2179で伊丹に帰ります!この便の機種はBOEING777-300ER、JA781Aです。座席はもちろん…

この旅3回目のファーストクラスの座席です!


プレミアムクラスなのでお食事も出ます。

プレミアムクラスの食事

国内線は飛行時間が短いですね。あっという間に伊丹の32Lに着陸し、この旅も本当におしまいです。

伊丹到着

荷物を受け取り、到着口を出ると、ツイッターのお友達2人が迎えに来てくださってました。

本当に最初から最後まで最高の旅です。

プリン以外にプレゼントもいただいてしまい、申し訳ないくらいでした。これだけいろんな人に誕生日をお祝いしてもらったことは人生でなかったですし、おそらくこれからもないと思います。またいつか誕生日の旅がしたいなと思いつつ、家路につきました。

さいごに

足かけ2年に渡った私のファーストクラスの旅はやっと終わりを迎えました。アメリカで拘束されてるとか、コロナで帰ってこられないとか、グリーンカード取得したとか、口の悪い人たちにはいろいろ揶揄されましたが(笑)、無事に帰国できてよかったです。


こうして思い返してみると、本当にいい旅だったというのがあらためてわかりました。最初から最後まで、いろいろな人に支えられ、私はほんの少しタイミングと運が良かっただけなのに、素晴らしい経験をすることができました。当時の私の思いはツイートでまとめてあるので、長いですがもしよろしければご覧いただければと思います。

今振り返ってみると、ダイヤモンドメンバーとして誕生日にNH1,2のファーストクラスに乗る旅は、このタイミングでしか実現できませんでした。


もともと、2018年に初めてプラチナになり、そのまま勢いでダイヤまで行ってしまい、ダイヤは1年だけのつもりだったので、2019年の誕生日に実行しようと思っていました。でも、何回も思ったんです。ダイヤは継続できそうだからやっぱり翌年にしようかとか、165,000マイルも使うのはもったいないからやめておこうかとか…。


その後何が起こったのかは言うまでもありません。この旅の半年後、世界はそれまでと完全に違うものになってしまいました。それだけではなく、2020年の羽田の国際線発着枠拡大に合わせ、ワシントン便の発着が成田から羽田に変更となり、NH1,2は運休になると2019年11月に発表されました。


つまり、コロナがどうなっていようとも、私にとっては次のチャンスはなかったんです。ワシントン線の便名が引き継がれずに、NH1,2を運休するという扱いにしたため、将来的に復活する可能性も残されてはいますが、現時点ではかなり厳しいと言わざるを得ないと思います。


このコロナの影響で、国際線の発着地が成田に戻される動きがあり、そのあおりで一時的にNH1,2が復活しています。機種は777-300ERではなく、787-9です。ファーストクラスの設定はありません。今後、国際線の運航が平常化されたとしても、成田―ワシントンにファーストクラスが設定されることはもうないかもしれません。


最初で最後のチャンスの2018年に乗れたことは私にとっては本当に幸運でした。でも、ただ幸運だったのではなく、自分で掴み取った側面もあったように思います。


私はどちらかというと保守的な人間で、新しいことを始めるのが得意でなく、なんとなく惰性で生きてしまっているところがあります。でも、時々自分から動こうって思うときがあるんです。そういう時は、だいたいうまくいきます。


2016年のスーパーボウルを観に行ったときもそうでした。一生に一回のスーパーボウル観戦で、私が大好きな選手の最後の雄姿を見ることができたのは、詳細は省きますが、私にとってもその選手にとっても、奇跡のような物語でした。その翌年のインディ500も同様です。


普段は怠惰に生きている人間が、たまに何かをやろうって思うと、なぜか信じられないくらいうまくいってしまうことがあるんです。不思議な話です。もちろん、逆もありますよ。コロナのおかげで永久にチャンスを失ってしまったこともあります。もう一年早く決断していたら、もしかしたら違った結果になったかもしれないものでした。やっぱり迷ってたらダメなんですね。


思い立ったらすぐに決断することが大事ですね。この旅の直後にもそう強く思いましたが、今のコロナ禍においてはよりその思いが強くなります。問題は、何事も実行するチャンスがなかなかないことでしょうか…。


たった2年前のことなのに、もう当時のことを思い出すことすら困難なほどの隔たりを感じてしまいます。仕事帰りにそのままクアラルンプールへ向かい、帰国後そのまま仕事に行くって、どういうことだったんでしょう(笑)


私がこの旅で乗った777-300ER、JA735A、734Aはまだまだ飛べる機体でした。今後も何回も乗ることができるはずでした。でも、国際線の需要がほぼ蒸発してしてしまった現在において、777-300ERは国内線への転用も難しく、ANAは初期導入の機体を退役させることにしました。


JA735Aは3月29日のサンフランシスコ―成田のNH7が最後の商業飛行となり、6月1日にアメリカに向けて飛び立ちました。5月24日に成田から羽田にフェリーされ、しばらくは羽田に駐機していたようです。その時期に羽田を利用することが何度かあり、最後に一目見られないかと探してみましたが、結局見つけることができないまま、飛び立ってしまいました。


JA734Aは2月14日のロサンゼルス―羽田のNH125を最後に引退、2月25日に日本を離れています。


COVIT-19が流行しだしてからもう1年半以上経っていますが、今後の見通しは全く立っていないと思います。また海外旅行が自由にできる時代を想像することすら難しく感じてしまいます。


でも、そんな時代だからこそ、今できることをやるしかないと思います。何をするのかって?マイルを貯めるに決まってるじゃないですか(笑)


今後、マイルの価値がどうなっていくのかは知りませんが、今はじっと耐えて、その時が来たら思いっきり楽しめるようにしたいと思います。今から数十年後に、ワシが若いときはこんな大変なことがあってな…、って孫に言えるような時代が来ればいいんですけどね(笑)


この記事の投稿時間は2021年8月11日午後3時25分。2年前の誕生日にファーストクラスに乗った旅の帰国便、ワシントンからのNH1の到着時間です。気持ち悪いでしょ(笑)5分前に書き上げました(笑)


なんとか2年で帰国することができました。ぎりぎりセーフです。


また早く海外に行ける日が来るといいですね。健康でないと海外にも行けませんから、皆さまと私の健康を祈りつつ、その時を待ちたいと思います。


2年間、お付き合いいただき、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

その買うを、もっとハッピーに。|ハピタス